La Vita è Bella! イタリア的美しい人生~イタリア便り(4)

2015.09.24 Cat: Tag:, , , ,

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「ライフ・イズ・ビューティフル(Life is Beautiful)」というイタリア映画のタイトルから、私が最初に覚えたこの言葉のフレーズは英語でした。そして今、イタリアに来て約1年、「La vita è bella」 イタリア語のフレーズが頭の中でリフレインしています。ここイタリアで実際に耳にするのは「La bella vita(美しい人生)」という、もっと短くてシンプルな言葉ですが、もう一方が映画のタイトルということを外せば、まったく同じ意味です。

外国語や外国文化に触れる前、日本で吸収した文化や教育だけが自分を作っていた当時、この言葉の意味を本当には理解できない自分がいたのも本当です。なぜって、「人生は苦しい」「生きるって大変」「多くを求めずに、真面目にやるべきことをやって我慢して生きれば、最後にほんの少しいいことが待っているかもしれないのが人生」・・・・などなど・・・の考えが自然と物心ついた自分の中には沁みついてしまっていたような気がするからです。昭和だからですかねぇ??!

でも、日本従来の文化や生活習慣、教訓などからは、「人生は美しい」という感覚ってもともと存在していない気がするのですが、皆さんはどう思われますか?!どちらかというと、日本には「美しく生きる」という、生きる姿勢に関しての戒め的な考えはあるように思いますが。この「人生は美しい」という言葉、恐らくイタリア人に言わせるとすべての人にとって無条件に「美しい」ものになりうる、ということなのだと思います。

健康であろうと、病気もちであろうと。
お金持ちであろうと、貧乏であろうと。
美しく生きようと、腐って生きようと・・・・。

たとえ腐ってふてって生きても人生は美しい。それはなぜか?それは、イタリア人にとって人生は神様から与えられた最大のギフトであり、そこにはたくさんの悦ぶべき祝福がただ存在していて、それは腐って生きていてもその気になれば手に取って味わうことができるものだからです。

それはイタリアの真っ青な雲一つない空だったり、強い日差しと光を放つ太陽であったり。
または、そこで育つ芳醇な果物や野菜などの大地の恵みであったり。
エメラルドグリーンの海と美しい海岸線。
そして、何百年の歴史の中で人間たちがこしらえた気の遠くなるほどの人智が詰まった建造物や街並み、あらゆる芸術作品。
地方ごとに異なるバラエティに富んだイタリア料理。
マンマの愛。家族と友達・・・・。

そう、これらはたしかにここイタリアでは手を伸ばせばすぐそこにあって、社会や世界が複雑化している現代であってもほぼすべての人に与えられた共通の恵みなのです。

たとえ真面目に勉強しなかったとしても、たとえ会社の上司と喧嘩してクビになってしまったとしても。たとえ出来心から大切な人にウソをついてしまったとしても、たとえ仕事で失敗してお客さんを怒らせてしまったとしても・・・・etc. 

日頃の行いによってバチが当たることもなければ、皆から後ろ指さされて社会に居場所を失くすこともない。人間失格のレッテルを貼られたって、それでも人間してるんだから!美味しいもの食べて、太陽の下でお散歩して、絶対に受け入れてくれるマンマと友達のもとへ帰ればまた元気も湧いてくる。

イタリア的人生の美。たとえばそれは、かつてアメリカ人が考えたようなアメリカン・ドリーム(才能や幸運を開花させて成功した人だけが味わえる富からなる幸せ)とも、日本的美しい生き方(真面目にコツコツ努力し、清く正しく生きることで最後に報われる天からのご褒美)とも違うのです。

人間らしく、笑ったり泣いたりしながらも、そしてときにはふてってやる気ゼロになったとしても、今目の前にある美味しい食事、家族との絆、美しい自然や素晴らしい芸術作品を堪能しようではないか!ということ。そしてそれらさえあれば、人生は何もせずとも美しいのだから。まさにルネッサンスが誕生したときの精神が、この国には今もまだ根付いているということです。

イタリアに来ていちばん良かったと思うことのひとつは、この「人生の愉しみ方」を、まだほんのかじった程度ではあるけれど肌で感じて体感することができたこと。失敗したって、仕事を失ったって、失恋したって・・・落ち込んで泣いて過ごしていたら今日1日がもったいない。外に出れば太陽が降り注ぎ、友達が笑顔でジェラートをご馳走してくれるんだから。そんな日常を実際に生きることが出来たこと。このイタリア的人生を愉しむ感覚は、今後これからも、私に大きな影響を与えることを確信しています・・・・笑

経済が低迷し、出口の見えないこの国の状況。そして、イタリアに長く住む日本人の方の多くの人が言うように、イタリア人は根っからの楽観主義者というわけではなく、実はとっても慎重で保守的で、あることがらにおいては真面目すぎるくらい真面目。古いやり方にこだわり、新しいものを受け入れられない頑固さも多くの人が指摘しています。解決策は何なのか、イタリアという国と縁が出来た私たちに出来ることはないのか。今ずっと考えているし、これからも考え続けたいと思います。

イタリアという国が好きだから。
でもそれは、住みやすいとか、快適という意味とは違います。日本のように美しく、便利で「良い」国ではないです。だけど、ここには愛があり、美があり、悦びがある。そして、私の心を温かくする何かがある。

来月帰国が決まっていますが、また必ず戻ってきたい、そう思っています。できればもう少し成長した自分で。何かできる私になって。

今回も読んでくださり、ありがとうございました❤

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